教員紹介

飯高 哲也
Tetsuya Iidaka Professor
教授 / 脳とこころの研究センター[協力講座]教授(併任)
研究領域
●精神医学: Psychiatry
●神経科学: Neuroscience
●作業療法学: Occupational Therapy
●ニューロイメージング: Neuroimaging
担当教科
精神障害学Ⅰ・Ⅱ(Psychiatry)
ライフサイクル精神医学(Life cycle psychiatry)
社会精神医学(Social psychiatry)

精神科リハビリテーション論(Psychiatric rehabilitation)

臨床心理学(Clinical psychology)

トータルヘルスプランナー特論(Total health planner)
リハビリテーション療法学特論(Neuroimaging in rehabilitation)
研究概要
 社会脳と扁桃体の神経画像研究:近年は社会脳 “Social Brain” という言葉が脳科学の分野で広がっている。この言葉は従来から認知的な枠組みでしか語られなかった脳の働きを、より広範な意味での社会生活に関連付ける概念として用いられている。社会的活動を支えるこころの働きとその階層性を考えると、意識、知覚、注意、記憶、学習、報酬などが順にあげられる。これらの基礎的なこころの働きの上に、いわゆる「社会性」は成り立っている。従ってここでいう社会脳には、情動・感情や経済性(利他行為を含む)などが含まれている。従来から情動・感情は、認知的なこころの働きより下に位置付けられてきた。しかし最近では社会性の中に含まれることで、より高次な機能を持っていることが指摘されるようになった。社会性と情動の密接な関連性は、扁桃体と前頭前野の相互作用を抜きにしては解明できない。例えば扁桃体が障害されると、相手の恐怖顔の認知ができなくなったりする。また近づいてきた相手に対する、不安や嫌悪感が減退するという報告もある。ヒトを対象とした脳画像研究を用いて、情動や顔認知と扁桃体-前頭葉の機能を計測し、社会脳の一端を解明できると考えている。 
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