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専攻紹介

 理学療法学専攻は教員数は9名、学生数は1学年が約20名ほどで、教員と学生とは授業や実習を介して交流が盛んな専攻です。また学年には担当教員がつき、4年間通して学生生活全般をサポートする制度をとっています。
本学部の教育理念である「科学的論理性と倫理性・人間性に富み、豊かな想像力・独創性と使命感を持って医学研究および医療を推進する」人材育成を目指し、本専攻においても科学的論理性の教育に重点を置いており、特に3年後期から4年生に実施される卒業研究には全専攻教員が力を注いで研究指導を行っています。

卒業後の進路

 多くは理学療法士として一般医療機関(名古屋第一赤十字病院、名古屋第二赤十字病院、トヨタ記念病院、豊橋市民病院、一宮市立市民病院、刈谷豊田総合病院、総合上飯田第第一病院など)や大学病院に就職しますが、2〜3割の学生が大学院に進学し、高度医療職業人や研究者の道を歩みます。さらに本学には、在宅リハビリテーションなどを手がける会社を起業する卒業生や厚生労働省や愛知県庁などの公務員になるなど個性豊かな人材が育成されています。

(※2020年07月現在)

キャンパスライフ

 4月には新入生歓迎会が在校生主体のもと行われます。ボーリングなどの行事を行い、在校生・教員全体で理学療法学専攻交流会が行われ、学生と教員の交流にとどまらず、上級生と下級生の縦の交流も盛んに行われます。4年次の11月には卒業研究発表会が行われ、1年半の研究成果を発表します。学部の集大成と言えるイベントです。下級生も研究発表会に参加し、将来どんな研究を行えるのかと学べる機会となります。臨床実習など非常に密度の濃い4年間を過ごしています。

身体機能の障害あるいは機能低下を持ちながらも、質の高い人生を送るために不可欠なリハビリテーション医療に関する研究推進や高度専門教育を行っています。
障害の原因となる病態や機能障害の発生機序を生理学的に解明する基礎研究とともに、障害からの効果的回復や機能維持、さらには疾病・障害の再発予防に関する臨床研究を積極的に推進し、質の高い理学療法の基盤を創造します。学内他専攻はもとより、他大学や海外の学術・研究チームと積極的に交流し国際的水準で研究推進や後進の指導を行える人材の育成を行います。

主な研究内容

基礎から臨床の幅広い研究を行っています。基礎系では、培養細胞、小動物を主に用い、病態メカニズムの解明、理学療法の介入効果の検証などを目的とした研究に励んでいます。臨床系では、ヒトを対象とした応用研究や疫学研究手法を用いて、各研究室の研究テーマに基づき、事象の関連性から介入方策の検証まで、幅広い研究活動を行っています。 代表的な研究内容として、


▶1. IoTを用いたアテローム血栓症の重症化予防、2. フレイル診断基準を用いた慢性心不全の長期管理、3. 急性期リハビリテーション対象患者への神経筋電気刺激療法

▶姿勢の制御について、情報処理の過程から加齢変化や認知・運動機能低下が制御ならびに習熟・学習に及ぼす影響の検証。勤労者の姿勢変化と顎関節、上肢筋骨格系障害、腰痛とPresenteeismの関係についての研究

▶筋芽細胞の膜融合過程の調節機構、遺伝性痙性対麻痺の原因遺伝子群(SPG 遺伝子群)の機能解析、筋分化におけるオートファジーの役割についての基礎研究

▶骨軟部腫瘍切除後の機能評価とリハビリテーション、がん骨転移の病態とがんリハビリテーション、マウス骨肉腫モデルを用いた筋委縮の病態とリハビリテーション介入研究

▶中枢神経損傷モデル(脳梗塞や脊髄損傷)を用い、運動機能障害、特に痙縮の病態解明や痙縮筋の神経筋接合部や感覚神経の可塑的変化に焦点をあてた新しい治療開発の創造

▶骨盤底機能障害に対するリハビリテーションの介入効果に関する研究、産後の女性におけるマイナートラブルや妊婦における転倒に関する研究

▶中枢神経疾患に対する理学療法、ロボティクスリハビリテーション

▶心血管疾患の発症・重症化予防に関する理学療法介入、フレイル/サルコペニアに関する臨床疫学研究、心臓リハビリテーション

卒業後の進路

 主な進路・就職先として、一般医療機関(名古屋大学医学部付属病院、名古屋第一赤十字病院、名古屋第二赤十字病院、名古屋市立大学病院など)や、教育機関には名古屋大学、名古屋市立大学、中部大学、名古屋学院大学、豊橋創造大学などに教育研究者とし、さらに後期課程の研究機関として、京都大学iPS 細胞研究所があります。

大学院生活

韓国で開催

Nagoya-Yonsei exchange research meeting

 2010年から毎年11月ごろに名古屋大学医学部保健学科と韓国延世大学保健学科との間で研究交流会が開催されています。2017年は韓国で開催され、日頃の研究成果を大学院生が英語で発表する経験をしました。本学では、海外での研究発表を積極的に行い、国際的な研究を推進しております。