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THPコースの学びとTHPとしての役割・課題
 看護学専攻 M2

<THPコースの学び>
 各専門職が集まり、それぞれの専門性をいかせるチームの能力を発揮するためにTHPは必要不可欠な人材であることを思いました。価値観や専門性が異なる集まりのチームの中の間をとりはからう人材がチームの中に存在することで情報や意見交換がスムーズできると思います。そのためTHPは各職種の価値観や特性を理解していなければ行なうことはできないと感じました。THPのような人材がチームの中に存在していれば、ただ単に専門職個々の集まりにならずに、「連携のとれた」専門職の集まりとなることができると思いました。チーム医療等、臨床現場等でチームとしての能力が期待されている現状では、THPのような人材をチームの中に置くべきであることが必須の条件となれば、より多くの医療現場においてチームの能力が最大限に発揮され、クライエントの病態の改善等、保健医療の多くの現場において貢献することができる期待がもたれました。
 THP演習において、各専門職の学生がグループになり事例検討発表作業をすすめた際、各専門職間の価値観や専門性を垣間見ることができた点でとても良い経験となりました。それらのことを身をもって実感できる機会は現場でチーム医療を行なっていない限りほとんど経験できないことであり、その点でTHP演習はとても良い体験となりました。多職種間での連携を必要とする場は、医療現場の他にも福祉施設、地域保健等、多方面にわたって存在すると思われます。今後それらのチームとしての能力を発揮するべき職の一員に就いた際には、他の職種や患者・対象者の方と積極的に交流をもつようにし、価値観や専門性の理解を自らがすすんで行なっていかなければならいないと身をもって学ぶことができたと思います。
 演習のような専門職が集まれる機会を頻繁につくることにより、専門職間のコミュニケーションスキルを培うことができると感じました。また話し合いが途中で止まってしまうことや、方向性が混乱してくる際には、クライエントにとって一番よくなる方法を考えることや、チームにおける共通認識をつくり上げておくことがとても重要になることを演習により実体験することができました。チームの専門性の発揮と関連職種との連携による最終的な目標は、クライエントが健康的な生活を整えられることである。そのため、他職種連携のアセスメント結果に基づいた目標を設定し、共有できるようにすることは、その目標達成の途中過程であることに過ぎないことであることを気をつけて意識しておかなければ多職種間での専門性の摩擦が生じる可能性のあることも考えられました。また、医療・保健の日々進化する情報にきちんとアンテナをはりめぐらせ、個人・家族・社会の健康を包括的に支える学際的アプローチの企画・管理ができることも必要であることが感じられました。科学的根拠に基づく方針・計画ができなければ、クライエントの症状を真に、迅速に改善することができないため、それらの新しい情報に敏感に対応できることが必要であることを思いました。また、チーム連携の土台となる重要な点として、多職種間の連携を行なうための職場環境を整えることもとても重要であることを思いました。気楽に話し合いができ共通認識するためのミーティングルームの確保や対話や意見交換がしやすく、自由に物を言える風通しのよい人間関係の確保もとても大切になってくると思います。言いたいことが言えないため、あるいはおかしいなと思ったことも気楽に打ち明けることができないために、クライエントに最良の策を実行することができないというようなことがない職場環境であることがとても大切であると思いました。それには、問題解決の責任はチームとして誰か一人が負うということではなく、一員一員が対等に責任を負うという姿勢を常に持ち続けることがとても重要であることを思いました。

<THPとしての役割・課題>
 専門職間の間を取りもつ人材としてチームの方針を進める際、それぞれの専門性を時期的、タイミング的にもうまくとりいれられるような管理能力が必要であると思いました。専門職だけでなく、患者の意見をよく聞き入れることができ、患者の意向に沿うような対策を計画することができる能力が必要であり、医師に対しても対等に意見交換ができるような知識や経験、能力等をもつ人材となればとなれば、今後のTHPとしての専門的な役割にとても期待がもてると思います。THPという人材はまだまだ始まったばかりかそれ以前の段階の出発点にあると思われるので、これからの活動の努力次第で保健医療現場に大きく貢献する人材となることが期待できると思いました。


名古屋大学大学院医学系研究科  トータルヘルスプランナー(THP)養成コース
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